JAXAの飛行実験場の県営名古屋空港隣接地への進出が決定!
愛知県を中心とする中部地域は、航空宇宙産業の日本最大の集積地であり、国際共同開発によるボーイング主力機やH-II Aロケットの生産などが進められています。また、名古屋大学を始めとする地域の大学においては、航空宇宙分野の研究開発が進められております。航空宇宙産業は広範な産業分野を先導する産業であることから、愛知県では航空宇宙産業を次世代産業の一つとして位置付け、人材育成や中小企業への技術移転など、その振興を重点的に図っており、平成21年3月には、「愛知県航空宇宙産業振興ビジョン」を策定し、今後の愛知県における体系的・総合的な施策展開の方向性を提示したところです。
こうした中、愛知県は平成17年度以降、産業界・関係県市と一体になって独立行政法人宇宙航空研究開発機構(J AXA)のジェット機・計測装置等の設備を備えた飛行研究施設の県営名古屋空港隣接地への誘致活動を進めてきました。
その活動が実り、6月8日に文部科学省が開催した、科学技術・学術審議会の航空科学技術委員会において、J AXAの飛行実験場について、県営名古屋空港隣接地への進出が正式に報告されました。具体的には、愛知県の整備する「航空機に関する研究開発施設」に入居し、平成23年度当初にジェット飛行実験機(ジェットFTB)の運用を開始することとなったものです。
これにより、この地域の航空機に関する研究開発機能が飛躍的に強化され、研究開発、生産、整備など航空宇宙産業に必要な機能が一貫して揃うこととなります。
今後、愛知県は「航空機に関する研究開発施設」の整備を進め、JAXAと協力して産学行政が連携した研究開発を推進するとともに、中小企業の参入支援等産業の裾野の拡大に積極的に取り組み、航空宇宙産業振興の一層の推進に努めてまいります。