世界遺産登録5周年記念 1万人の参詣道「環境保全」活動

 自然崇拝を起源とし、いにしえより「蟻の熊野詣」と形容されるほど多くの人々を受け入れてきた神道の霊場「熊野三山」へ通ずる「熊野古道」や真言密教の霊場「高野山」への主要な参詣道として利用された「高野山町石道」は、平成16年7月、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録されました。(「未来への遺産」のページに詳細を掲載しておりますので、ご参照ください。)
 信仰の道として登録されている「紀伊山地の霊場と参詣道」ですが、参詣道の大部分は幅1m 前後と狭く、石畳や階段となっている部分もありますが、多くは山中の土の道です。
 世界遺産の文化を育んだ紀伊山地は、年間を通して雨量が多く、台風などの災害にもたびたび見舞われる地域でもあり、道の傷みも各地で確認されているのが実状です。
 「紀伊山地の霊場と参詣道」は、登録資産の総面積が約500haと広範囲にわたり、特に参詣道の総延長は300キロメートル超に及びます。こうした条件の中で登録資産を大切に保全し次代に引き継いでいくためには、多くの人々の理解と協力により、継続性のある保全活動を展開していくことが重要です。
 このため、和歌山県では、参詣道保全活動機運の高揚を図りつつ、実践活動を展開するため、企業、団体、来訪者等と連携し、1万人の参加を目標に環境保全ウォークを始めとする「1万人の参詣道環境保全活動」を実施しています。

お問い合わせ
和歌山県企画部地域振興局地域づくり課
電話番号 073-441-2371

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参詣道の保全活動(道普請)の様子