市民活動を支援する「あきたスギッチファンド」を官民協働で創設
県民や企業等から広く寄付を募り、地域課題に取り組むNPOなど市民団体の活動を支援する「あきたスギッチファンド」が、本年4月、官民協働の取組みにより創設されました。
本県においても、NPO等による活動の一層の展開に期待が寄せられていますが、一方で、活動を支えるための資金不足が課題となっています。昨今の厳しい財政状況の中、先細りが見られる行政の補助金支出に頼らずに、社会全体で市民活動を支える仕組みづくりが求められており、この要請に応え、認識を共にする官民協力の下、ファンド創設が実現したものです。
ファンドの運営はNPO法人が行います。これによって、年度会計の制約を受けない助成期間の設定や、人件費への助成など、民間組織ならではの使い勝手の良い助成の仕組みが可能となりました。今後、寄付してくださる県民や企業が税制上の優遇措置を受けられる認定NPO法人を目指すことにしています。
また、ファンドを運営するNPO法人が、複数のNPO法人や民間機関を会員として構成されているため、これら多様な主体が募金活動に携わる過程で、NPOや市民活動に対する県民の理解が進み、市民参加型社会の実現につながる効果も期待できるものと考えています。
県は、ファンド運営を官民協働事業と位置付け、運営経費や助成資金の一部を予算化したほか、運営委員会にも参画し、対等の立場で意見交換を行っています。
助成事業の公募は年2回行いますが、第1回目の公募には43団体から応募があり、審査の結果、17団体の事業を採択しました。来年2月には第2回目の公募を行うことにしていますが、助成の原資をすべて民間からの寄付でまかなうことになります。県としても、ファンド創設の主旨を広く県民に伝え、できるだけ多くの資金が市民活動の支援に向けられるよう、広報による支援を始め、協働の取組みを更に進めていきます。