明治大学・福井県連携講座~大河ドラマ「江」の時代と福井のゆかり~
福井県は、明治大学の創立者である矢代操の生誕地です。矢代は鯖江藩士の家に生まれ、長じて新時代を担う法曹育成に情熱を注いだ法学者でした。
その明治大学において、福井の戦国時代から江戸・幕末に学び、日本の現在・未来を見通す公開講座が始まりました。
これは福井県との連携事業で、1月から放映されている大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」にちなんで開催されているものです。
まず昨年11月には、同大学駿河台キャンパスにおいて「大河ドラマ『江』の時代と福井のゆかり」と題した特別講座を開催。歴史作家の植松三十里(みどり)さんや、大河ドラマ「江」のチーフ・プロデューサーである屋敷陽太郎さんらによる講演や討論を通じ、多くの方々が福井の歴史を学ばれました。
植松さんは、「江」たち三姉妹、その母「お市」、継父「柴田勝家」たちから続く福井の歴史について、歴史小説家の視点から紹介。屋敷さんはドラマの見どころや福井とのゆかりなどを話されました。
さらに、12月から1月末にかけては、「戦国から江戸・幕末へ―福井のうつりかわり―」と題した特別企画も開かれています。越前国朝倉氏から柴田勝家、結城秀康、そして松平春嶽へと時代が移り変わる中で、当時の人々の生活がどのように変わっていったのか、全四回の日程で講義されています。
織田信長の越前侵攻の際、地元福井では何が起きていたのか。幕末期、松平春嶽や京都所司代だった小浜藩主酒井忠義らが果たした役割は何だったのか。年代の流れに沿いながらの講義に、受講者は「福井県に興味が湧き、是非訪れてみたくなった」などと好評のようです。
福井県は「江」たち三姉妹が幼少時代を過ごした思い出深い土地です。福井市内には親子仲良く暮らした北庄城址(柴田神社)や、柴田勝家とお市の墓がある西光寺、小浜市にはお初の発願により建立され、自身の墓所でもある常高寺があるなど、ゆかりの場所が数多く存在します。
これらの観光スポットに案内板などを整備し、同じくゆかりの深い滋賀県とも連携しながら、大河ドラマ「江」と福井のゆかりを広めていきたいと考えています。
歴史作家植松三十里さんによる講演