福井県陽子線がん治療センター オープン!!
今年3月、待望の「福井県立病院陽子線がん治療センター」が診療を始めました。肺がん、肝細胞がんなど5種類のがんに対応します。
陽子線によるがん治療は従来の放射線治療とは異なり、身体のある深さで放射線量が最大となるという物理的な特性により、正常組織にはより少ない線量を、がん病巣にはより多い線量を与え集中的に破壊するという最先端の治療法です。
副作用が少なく、痛みもほとんどない上に、仕事をしながら通院治療も可能で、「痛くない、つらくない、苦しくないがん治療」が福井県で可能となりました。がんの種類や部位にもよりますが、約1ヵ月、毎日30分程度で治療が終わるため、実際に治療を受けた方は「これだけの短い治療で治るとは」と非常に驚かれています。
福井県は全国トップレベルの健康長寿県であり、これを一層進めようと、公益財団法人若狭湾エネルギー研究センターでの研究成果を生かし、日本海側では初となる治療施設の開設となりました。
治療費についてはまだ公的保険が適用されていませんが、全国で最も経済的負担が低くなるよう「240 万円から」としているほか、福井県民には約1割を軽減。さらには、治療費を借り入れた場合の利子補給や県内での遠距離通院者への助成も実施。県内でのがん治療の選択肢を広げました。
今後は、国内初となる「照射する位置決めの自動化」や、世界初となる「高精度の照射システム」の導入により、将来的には乳がんなど治療対象部位を増やすなど、診療体制を更に充実させることで「がん予防・治療日本一」を目指します。
最先端の技術による治療に期待が高まります。