過疎地域での生活交通の確保のために~広域通院ライン(通院バス)の運行を開始!!~

 奈良県では、「安心で安全な移動手段の確保など、移動環境を社会インフラの一つとして位置付け、広域行政体としてのイニシアティブを発揮し、その改善に向けて取り組む」ことなどを基本方針とした「奈良県交通基本戦略」を平成23年3月に策定しました。通院や買物等の日常生活に不安を感じることなく、誰もが生き生きと暮らせるよう、基幹的な生活交通手段の確保に取り組んでいます。
 県内の過疎地域では、高齢化の進展により、マイカーの運転ができなくなる人や、家族等に運転を頼めなくなる人が増えることが予想される一方、路線バスの減便や休廃止が進み、コミュニティバスの運行があっても、必ずしも住民のニーズに合致した効率的な手段となっていない場合もあります。そのため、住民アンケートで希望の多かった公共交通による通院行動の支援を、実施することとしました。
 今回、五條市・十津川村と連携し、県立五條病院への通院支援を目的として、県内初となる広域コミュニティバス「広域通院ライン」の実証運行を開始しました。病院の診療開始時間に間に合うよう十津川村温泉バスセンターを出発し、県立五條病院の玄関口にバス亭を設置、終点五條バスセンターまでの約80km を片道3時間で、1日1往復します。月曜日から金曜日まで運行し、定員は30人、乗車運賃は路線バスと同額としています。

nara201104-2.jpg

 県立五條病院玄関口に到着した通院バス

 3月下旬からは、「せんとくん」を描いたラッピングバスが登場。乗降しやすいノンステップバスで、山岳地帯に配慮してクッション性能の高い、ゆったりとした座席にしています。車内にはAED(自動体外式除細動器)を搭載し、運転手は使用訓練を受けています。1年間の実証運行期間中に利用状況を検証し、本格運行について検討を行います。

nara201104.jpg

せんとくんラッピングバス

お問合せ
奈良県道路・交通環境課
電話番号 0742-27-8103
HP http//www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-17534.htm