柞原八幡宮(ゆすはらはちまんぐう)が国の重要文化財に!

 柞原八幡宮は、大分県大分市西部、緑豊かな自然に恵まれた八幡地区に鎮座し、八幡由原宮とも呼ばれています。836(承和3)年に宇佐神宮の分霊を祭る神社として建てられ、鎌倉時代以来大友氏を始め、歴代府内藩主の厚い信仰を受けていましたが、1749年に大規模な火災に遭いました。現在の建造物は、1752年 ~ 1870年の間に順次再建されたものです。
 今回、重要文化財として指定されたのは、再建された本殿、申殿、拝殿、桜門、東宝殿、西宝殿、東回廊、西回廊、西門、南大門の10棟と絵図面などです。類例の少ない八幡造本殿であるとともに、本殿・申殿・拝殿・桜門が一直線になるなど、宇佐神宮(宇佐市)を範とした独特の本殿形式と社殿配置となっています。
 社殿のほかにも、柞原八幡宮文書216通を始めとして、国指定文化財を6点、県指定文化財11点を有しています。さらに、周囲は柞原八幡宮の名の由来とされるイスノキやイチイガシなどの原生林が覆い、中でも樹齢3,000年余りの国天然記念物クスの巨木は見るものを圧倒し、柞原八幡宮の荘厳さを一層際立たせています。
 この地には、壮麗な社殿、伝統的な祭事、豊かな自然が、先人たちの努力により残されています。重要文化財の指定を機に、より多くの人が柞原の歴史と文化、自然にふれることが願われます。

お問合せ
大分県文化課
電話番号 097-506-5498

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柞原八幡宮本殿