鹿児島の新しい"黒"「黒さつま鶏」本格出荷へ!
鹿児島県の新しい地鶏「黒さつま鶏」は、平成23年2月から九州新幹線の全線開業に合わせ、先行出荷されていますが、今年8月からいよいよ全国へ向けた本格出荷が開始されます。
鹿児島県は、ブロイラーと採卵鶏を合わせて日本一の養鶏県ですが、地鶏においては名古屋コーチン、秋田比内地鶏など他産地の地鶏に大きく水をあけられています。鹿児島県は、この新しい鹿児島の黒ブランド「黒さつま鶏」に県産地鶏の全国シェア拡大へむけた起爆剤として期待しています。
「黒さつま鶏」は、鹿児島で古くから飼育されている天然記念物「薩摩鶏」をルーツに持ち、その名のとおり黒系の羽装を持つ地鶏です。肉質はうま味成分のアミノ酸を多く含むため、甘みにも似た滋味があり、地鶏としては脂の乗りが良くジューシイさがあるのが特徴です。先行販売されている飲食店では、鹿児島の郷土料理「鶏刺し」のほか、炭火焼き、鶏しゃぶなど、シンプルで肉本来の味を楽しめる料理で提供されており、「この鶏は味に深みがあって本当においしい。」と評判も上々です。
「黒さつま鶏」は味だけでなく、その経済性が注目されます。在来種由来100%の地鶏としては増体が良く、年に3回転以上の出荷が可能です。また強健性が高く、出荷までに損失するヒナが少ないのも特徴です。今後は、価格面でもこうした経済性を生かしていきたいと考えています。
県では「黒さつま鶏」を含めた県産地鶏の振興を図ろうと、生産者や流通関係者で構成する「鹿児島県地鶏振興協議会」を設立しました。現在、黒さつま鶏の生産者は12戸となり、安定したヒナ供給のための種鶏場も整備されました。8月の本格出荷後は毎月3,000羽程度の出荷を予定していますが、年度末にかけて更に出荷数が増える見込みです。協議会では、さらなる生産者の募集を行うほか、流通体制の整備やPR活動を積極的に行っていく予定です。
全国の皆様には他の鹿児島の「黒」食材と合わせて、是非「黒さつま鶏」をご堪能いただきたいと思います。
しゃぶしゃぶ