豚の人工授精技術で特許取得!
大分県と広島大学が共同開発した「豚の凍結精液による人工授精技術」が、この度特許登録されました。
これまで、豚の凍結精液による人工授精は、溶かした後の精子の運動性が低く、受胎率は50%以下、生まれてくる子豚の数は5頭程度と、実用化が困難な状況でした。
研究を進めていく中で、豚の精液には多くの病原体が存在し、この病原体が精子に悪影響を及ぼしていることが分かりました。そこで、病原体の影響を受けにくい方法を研究した結果、豚の精液から精子を分離し、凍結・融解させて人工授精を行う方法の開発に成功しました。
本技術を利用して生み出された凍結精子は、半永久的に保存することができ、溶かした後も運動性を維持します。
これにより、受胎率は80%以上、生まれてくる子豚の数は10頭前後となり、繁殖成績は自然交配と同程度に向上しました。
また、凍結した状態から溶かして人工授精を行うまで、僅か数分で終了するため、養豚農家の負担が軽減されます。
この新技術の導入により、年間を通した繁殖成績の安定化、養豚農家の経費削減、生産頭数の増加が期待されています。
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大分県研究普及課
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新技術により生まれた豚