除雪ボランティア「スコップ」~除雪支援から深まる、地域とボランティアの交流~
過疎化、高齢化が進行した集落における雪処理の担い手確保策の一つとして、除雪ボランティアの活用が考えられますが、ボランティアの受入側には、受入メリットを十分理解いただけていないことや受入ノウハウが不足しているという課題、また、参加者側には、技術力不足・地域の実情に不慣れなどの課題があり、必ずしも有効に活用されていないという実情がありました。
新潟県では、平成10年度から除雪ボランティア「スコップ」を運営し、こうした課題の解決に向けて取り組んでいます。
「スコップ」は、県内外に広くメンバーを募集し、ボランティア活動を行うことで、自力での除雪が難しい高齢者世帯などの雪処理の負担軽減を図っています。
「スコップ」の活動は、1.市町村からの緊急要請による「随時派遣」、2.あらかじめ日時・活動場所を決めての「計画的な派遣」の2つの方法で実施しています。
特に、2.の「計画的な派遣」は、地元の方との交流も重視して、おもに週末に1泊2日で実施し、参加者のほとんどが地元で宿泊しています。地元の方に作業を通してスコップの持ち方やスノーダンプの使い方、かんじきの履き方などを指導してもらうことで、除雪作業に不慣れな参加者でも安全に参加でき、地元の方との交流も生まれています。
地元の方からは「歩くだけでも大変なのに、雪をどかしてもらい助かった」などと感謝の声が聞かれ、ボランティア参加者からは「毎日の生活が本当に大変だとわかったので、今後も続けていきたい」などの声が聞かれます。
このように、「スコップ」では、高齢者世帯などの雪処理負担を軽減するだけでなく、除雪作業を通して、参加者が雪国の実情を理解し、地元の方との交流を深めています。
今冬も、活動場所を広げていくとともに、すでに実績がある市町村では、地元の特色を活かした活動を展開することで、都市と豪雪地帯との交流拡大につなげていきたいと考えています。
お問合せ
新潟県総務管理部地域政策課雪対策室
電話番号025-280-5096