瓦の破砕物(シャモット)が地震液状化対策に有効であることを実証!
あいち産業科学技術総合センター三河窯業試験場では、愛知県陶器瓦工業組合、名古屋工業大学と共同で、三州瓦の製造工程で発生する破砕シャモットが、地盤改良材として地震発生時の液状化対策に有効であることを実証しました。
今回使用した破砕シャモットは、製造工程で発生する規格を満たさない瓦を集め破砕したもので、低コストでの液状化対策が可能となります。
研究では、破砕シャモットが砂に比べて粒子間の摩擦力が大きいため、地中に埋設することで粒子の動きを抑えることが可能となり、液状化の防止に効果があることが実証されました。
モデル実験では、既存住宅の周囲に帯状に破砕シャモットを埋設した地盤を想定し、1/30縮尺モデル地盤を用いて震度6~7程度の地震の揺れを再現した振動実験を行ったところ、液状化による水分の噴出を抑制することが確認できました。
こうした実験結果により、既存住宅の周囲や新築建築物の基礎部分、マンホール・道路埋設管の周囲に破砕シャモットを使用することで、液状化対策素材として活用できると考えられています。
今後は、本研究を行った3者に加え、関連土木関係企業、設計事務所などをメンバーとする研究会を発足させ、実際の住宅に施工する際の課題等について検討を進めていきます。
お問合せ
あいち産業科学技術総合センター
常滑窯業技術センター三河窯業試験場
電話番号0566-41-0410