「那智の田楽」がユネスコ無形文化遺産に!!

 平成24年12月6日、フランス・パリのユネスコ本部で開催されたユネスコ無形文化遺産保護条約の第7回政府間委員会において、那智勝浦町の熊野那智大社に伝わる民俗芸能「那智の田楽」のユネスコ無形文化遺産代表一覧表への記載が決定しました。
 和歌山県では初めてのユネスコ無形文化遺産(日本国内では21件目)となります。
 「那智の田楽」は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一つである熊野那智大社で、毎年7月14日に、那智の滝を舞台に行われる例大祭「那智の火祭」において、国土安泰や豊作を祈り奉納される神事芸能で、600年以上の歴史があります。
 笛の音に合わせて、田楽特有の楽器であるビンザサラや腰太鼓などを打ち鳴らしつつ、様々に陣形を替えながら、厳粛かつ伸びやかに踊るのが特徴になっています。中世に流行した「田楽躍り」の古様を伝える貴重な民俗芸能として、昭和51年には国の重要無形民俗文化財に指定されました。
 現在は、地元那智山の人々を中心に組織する「那智田楽保存会」によって伝承されています。
 平成23年9月に紀伊半島を襲った台風12号による豪雨水害は、熊野那智大社を始めとした地域に甚大な被害を与えましたが、翌24年7月の那智の火祭や田楽には、新たに若い世代が参加するなど、地元の人々が力を合わせ無事に行うことができました。
 今回、「那智の田楽」がユネスコ無形文化遺産になったことは、熊野那智大社や那智田楽保存会の活動の励みとなり、田楽が末永く後世に保存・継承されていくものと確信します。

 

お問合せ
熊野那智大社 
電話番号0735-55-0321
和歌山県教育庁生涯学習局文化遺産課 
電話番号073-441-3730

 

那智の田楽」の一場面