~ニゴロブナ(25627)フェア~「魚のゆりかご水田プロジェクト」
ニゴロブナは、琵琶湖の固有亜種であり、古くから湖国滋賀名産の「ふなずし」の材料として利用されてきた、琵琶湖を代表する魚です。
今年、平成25年6月27日は、数字を並べると「25627」となることから、滋賀県では6月を中心にニゴロブナなど湖魚等の保全活動を紹介する『ニゴロブナフェア』を開催しています。
春から初夏にかけてニゴロブナなどの湖魚は、琵琶湖から遡上し、田んぼに入って産卵します。田んぼでふ化した稚魚は、この時期、水田内に豊富にあるエサ(プランクトン)を食べてすくすく育ち、6月中頃の水田の中干し時期になると、再び琵琶湖に帰っていきます。
このように琵琶湖岸周辺に広がる水田は、お米の生産の場としてだけでなく、かつては湖魚の産卵・繁殖の場でもありました。
しかし、昭和40年代以降、琵琶湖総合開発に伴う湖岸堤の整備やほ場整備による乾田化等により、湖魚は田んぼに遡上しにくくなりました。
そこで県では、平成13年度から、魚たちが水田に遡上できるよう魚道(魚のとおり道)を設置するなど、産卵・繁殖していたかつての水田環境を取り戻す「魚のゆりかご水田プロジェクト」に取り組んでいます。
『ニゴロブナフェア』では、「魚のゆりかご水田プロジェクト」を皆さんに広く知っていただこうと、保全活動の展示会や、琵琶湖と水田と魚のつながりに触れてもらう現地ツアー、ニゴロブナを介して琵琶湖と人々のつながりについて語り合うフォーラムなどを企画しました。
このほか、魚にやさしい田んぼでつくられたお米を「魚のゆりかご水田米」として県が認証していますが、このこだわりのお米を皆さんに食べていただこうと、昨年、全国からレシピを募集・選定し、1冊の本にまとめました。レシピ集では、滋賀の食材をつかった料理のほか「魚のゆりかご水田米」の特長や販売先なども紹介していますので、是非、一度御覧ください。
豊かな水田環境が復活し、湖魚が育ち、おいしいお米が生産される。そして、この豊かな水田に親しみ、恩恵を受ける私たち。滋賀県では、人や生きものが安心して暮らせる水田環境を取り戻す「魚のゆりかご水田プロジェクト」をこれからも推進していきたいと考えています。
魚のゆりかご水田プロジェクト
~湖魚が産卵・成育できる水田環境を取り戻そう!~
HP http://www.pref.shiga.lg.jp/g/noson/fish-cradle/index.html
魚のゆりかご水田を使ったレシピ集
HP http://www.pref.shiga.lg.jp/hodo/e-shinbun/gh01/20130328.html