阿蘇地域が世界農業遺産に認定されました!
世界農業遺産とは、伝統的な農業・農法と、それによって育まれた文化や土地景観、生物多様性を保全することを目的として、国連食糧農業機関(FAO)が認定するものです。
阿蘇地域は、世界農業遺産としては初めてとなる民間イニシアティブの下、市町村や県が連携しながら世界農業遺産の認定を目指して取組を進めてきました。その結果、5月に石川県で開催された世界農業遺産国際会議で世界農業遺産に認定されました。
阿蘇の農業の一番の特徴は、草資源を使った多様な農業が展開されていることです。家畜の飼料はもちろんのこと、屋根材やバイオマス資源としても活用されています。阿蘇は火山性土壌のため生産性が良い土地ではありませんでしたが、我々の祖先が長年、牛の堆肥や野草堆肥を使うことで土壌改良し、地力を高めてきたのです。
阿蘇地域では、あか牛の放牧や野焼きなど多様な農業生産活動が行われており、それによって世界に類を見ない美しい草原が保持されています。広大な草原に希少な草原性動植物が生息していることや、阿蘇地域に伝統的な農耕文化が残されていることなどが国際的に高く評価されました。
今回、阿蘇地域が認定されたことは、阿蘇地域の皆さんのみならず、県民の自信と誇りにつながるとともに、世界農業遺産を農業振興や観光振興へ活用することで、地域の活性化が期待されます。また、野焼きなどへの関心が高まり草原の維持再生が図られることも期待されます。
阿蘇の草原が次の千年も残っていくように、県としても多様な農業や生物多様性、伝統文化、阿蘇の雄大な景観などを県民の皆さんと共にしっかり守っていきます。
お問合せ
熊本県農林水産政策課
(阿蘇地域世界農業遺産推進協議会事務局)
電話番号096-333-2364
HP、FB