総合的ながん対策を推進「京都府がん対策推進計画」
がんは、日本人の死亡原因の第1位であり、統計的には、生涯のうちに2人に1人が罹患するとされており、国民の生命や健康にとって、大きな脅威です。
京都府では、がん対策を重点的・総合的に推進するため、平成23年3月に京都府がん対策推進条例を制定し、「100万人がん検診推進運動」を展開。条例に基づくがん対策を推進するための5ヵ年計画『京都府がん対策推進計画』を策定しました。
がんの教育・普及啓発等による「がん予防」、検診の受診率向上による「がんの早期発見」、手術療法の推進等による「がん医療体制の整備・充実」、相談支援・情報提供体制の充実、就労支援等による「がんに関する相談支援及び情報提供」の4本柱に基づき、様々な取組を進めていきます。
がん予防としての「生命のがん教育推進プロジェクト」
特に本年は、がん教育の推進を図りがん予防に役立てるため、『生命のがん教育推進プロジェクト』を立ち上げ、がん経験者を「がん教育推進メッセンジャー」に任命しました。医療従事者とがん経験者の2人1組を講師として学校等に派遣し、がんに関する授業を実施します。授業では、医療従事者からがんの病態や治療法等の正しい知識を、がん経験者から体験談を通して検診の重要性や命の尊さを伝えていただき、学童期など早い時期からがん予防の知識を高めていきます。
より普及しやすく効果的なプログラムとなるよう、医師会、がん拠点病院、学校医会、教育委員会や私立学校関係者から構成されるプロジェクトチームで順次アップグレードし、家庭や企業においても、がんの早期発見や早期治療について話し合い、大切な御家族の方々への啓発にもつながるような手法を構築することを目指します。
がんに関する相談支援及び情報提供としての「がん総合相談支援センター」
がんに関する相談支援及び情報提供の取組として、新たに『がん総合相談支援センター』を開設します。
がん診療連携拠点病院等の相談支援センターとは別に設置することで、医療・福祉相談のほか、病院に相談しにくい問題や不安などの心の問題、経済的な問題、就労などの問題について総合的に対応できる体制を整えます。
相談員には、ピアサポーター(がん経験者)や看護師を配置し、がん患者・家族に寄り添い、相談内容に応じた対応を行い、がん患者への支援を行っていきます。