奈良県での、保護観察対象者への支援について
奈良県では、奈良保護観察所からの推薦を受けた保護観察中の少年らを、面接の上臨時職員として採用し、奈良保護観察所、ハローワーク等と連携して、就職につなげる取組を10月から行います。
法務省がとりまとめた犯罪白書によると、保護観察対象者のうち、無職の人の再犯率は、職を持っている人の約5倍となっていますが、昨今の経済雇用情勢等から、少年たちの就労先を確保することは困難な状況です。
そこで、地域の最大級の事業者でもある奈良県が、保護観察対象者を率先して雇用することで、民間企業や市町村の取組促進につなげることとしました。これは、都道府県では全国初の取組です。
雇用期間は、原則6ヵ月以内で、週4日パソコン入力作業等の事務補助に従事してもらい、平日の1日は就職活動にあててもらうことにしています。就職活動については、ハローワーク等と連携して支援します。
このほか、県では、9月12日に有識者、関係機関と意見交換を行う社会復帰促進就労支援懇談会を開催しました。今年度は、更にシンポジウムの開催や
啓発冊子の作成も行う予定です。今後も引き続き関係者との意見交換を行いながら、保護観察対象者の雇用等について理解を得るとともに、さらなる社会的機運の醸成を図り、民間企業や市町村による自主的な雇用を促したいと考えています。