先端的バイオ研究で地域を活性化!

 山形県が支援している慶應義塾大学先端生命科学研究所(慶應先端研(鶴岡市))は、ITを駆使した「統合システムバイオロジー」という新しい生命科学のパイオニアです。特に、約30分で細胞内にある数千種類の糖やアミノ酸などの物質(代謝物)を一挙に測定できる「メタボローム解析技術」の開発に成功し、特許を取得。世界最大規模のメタボローム解析装置群を有する、世界最先端のメタボローム研究の拠点となっています。

 この解析技術の応用により「唾液によるガンの診断」や「血液による肝臓疾患の一斉診断」等新たな診断技術や治療法の開発が進んでいるほか、県が開発したお米「つや姫」のおいしさを科学的に解明する等、農業・食品の分野での成果もあがっています。

 また、慶應先端研の関連技術から生まれたベンチャー企業の中にスパイバー株式会社があります。世界で初めて合成クモ糸繊維の量産化技術の開発に成功し、今世界的に注目を集めている企業です。「QMONOS」と名付けられた新素材は、石油に由来せず、軽量で、これまで両立が難しかった強度と伸縮性を兼ね備えた優れた特性を有し、将来の産業を支える素材としての可能性が期待されています。
 現在、当該地域に小島プレス工業株式会社と共同で、量産化工場を建設中であり、この新素材を軸とした関連産業の集積を目指し、産学官が連携した取組が始まっています。

お問合せ
山形県商工労働観光部工業戦略技術振興課
電話番号023-630-3034

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