柑橘に含まれる抗認知症成分の研究~静岡県農林技術研究所果樹研究センター~

 秋から冬が旬の温州みかんなど、みかんは静岡を代表する特産品です。柑橘は豊富なビタミンCを含み、果実や果皮は古くから漢方薬として用いられるなど、健康への効果がある果物です。最近では、柑橘に含まれるフラボノイド類の一つであるノビレチンについて、動物試験において抗認知症の効果が期待できることが示されました。
 静岡県立大学が中心となってノビレチンの抗認知症効果についての研究を進めており、その共同研究として、静岡県農林技術研究所果樹研究センターでは、柑橘におけるノビレチンを含むポリメトキシフラボノイド(PMF)の含有量の調査をしています。
 具体的には、柑橘の中でノビレチンを多く含む品種や時期について調べるための調査です。常時約250種類の品種を保存・育成しているため、研究に使用した品種は全てセンター内で収穫したものです。
 研究結果
 ノビレチンは果皮のみに存在し、果肉中に含有している品種はありませんでした。一方、ノビレチンを多く含む品種は「タチバナ」、「大紅蜜柑」、「シイクワシャー」、「紀州ミカン」、「太田ポンカン」など一般的には果皮を食用としない種類で、皮まで食べられるようなキンカンやレモンにはほとんど含有していないことが分かりました。
 経時変化の調査から、果皮中のノビレチン濃度は果実が青い時期の8~9月をピークに減少し始め、収穫時期には1/3程度まで減少することが分かりました。そのため、タチバナやシイクワシャーのような果実が小さい品種よりも、ポンカンのように果実が大きくなる品種の方が、一個当たりの含有量が多くなります。今後、研究を更に進め、多くの方々の健康生活に寄与していくことを目指します。

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静岡県農林技術研究所果樹研究センター
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