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タイトル | 64 熊本地震における応急仮設住宅の整備等 |
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施策・事業名称 | 応急仮設住宅整備等 |
都道府県名 | 熊本県 |
分野 |
防災・危機管理 健康福祉 地域振興・まちづくり |
内容 |
平成28年4月に発生した熊本地震において、本県の「復旧・復興の三原則」の一つである「被災者の痛みを最小化する」として、日常的にコミュニケーションが生まれるよう、くまもとアートポリス事業のコミッショナーである建築家・伊東豊雄氏からの助言を受けながら住戸配置等を工夫して「みんなの家のある仮設住宅」づくりを進めました。 応急仮設住宅は、16市町村に110団地・4,303戸を平成28年11月までに整備しましたが、「あたたかさ」と「ゆとり」と「ふれあい」のある仮設住宅となるよう以下の事項に配慮しました。 <木造仮設住宅の整備、住環境に配慮した住戸計画> 県内の木造住宅を建設する団体等と災害協定を結び、仮設住宅全体の約16%となる683戸を木造の仮設住宅として整備しました。また、熊本の気候風土を考慮し、快適で、コミュニケーションが生まれやすい住宅計画としています。 ・県産畳表を用いた和室、腰壁や床に県産木材を使用 ・高齢者等に配慮し、玄関やトイレ、浴室等に手すりを設置。一部の住宅にはスロープを設置。 ・防音・遮熱性能を向上させた住戸間の壁や天井の構造 ・コミュニケーションが生まれやすいよう、全戸に南側掃出し窓と縁側を設置 また、仮設住宅初のバリアフリー住宅を益城町に建設し、車いすを使用されている方がトイレや浴室が利 用しやすいよう配慮しています。 <住戸の配置計画> 従来の過密な住戸配置を見直し、住環境の向上とコミュニティの形成に配慮した配置計画としました。 ・従来よりもゆったりとした配置計画(敷地面積150m2/戸、隣棟間隔5.5m、6.5m) ・住棟間に小路(コミュニティ動線)の配置、木製ベンチの設置 ・みんなの家(集会施設)や駐車場を利用しやすい位置に配置 <「みんなの家」としての集会施設の整備> 本県では、昭和63年から進める「くまもとアートポリス事業」の一環として、東日本大震災や熊本広域大水害の際に「みんなの家」を提供するプロジェクトに取り組みました。 これまでの「みんなの家」プロジェクトの経験を活かし、被災者に少しでも安らぎを感じていただけるよう、集会施設を木造の「みんなの家」として整備しました。 また、供与期間を経過した仮設住宅団地内の「みんなの家」については、移築し、地区集会所や放課後児童クラブなどとして活用を図っています。 <地元学生との協働による仮設住宅の住環境整備> 仮設住宅に入居された皆さんが、さらに住みよい環境となるよう、入居者の皆さんと建築系の大学(※)とで話し合い、花壇を整備したり、「みんなの家」のテーブルやいすを作ったり、それぞれの団地に合った整備内容を検討し、ワークショップなどを通じて団地での暮らしを豊かにする環境整備を進めています(日本財団との協働事業)。 ※九州建築学生仮設住宅環境改善プロジェクト(KASEI プロジェクト) <県内建築団体と連携し住宅再建を支援「くまもと型復興住宅」> 県及び県内の住宅生産や林業・木材関連産業事業者等12団体で「熊本県地域型復興住宅推進協議会」により、被災された方々が復旧・復興に向け住宅再建ができるよう、県内の地域住宅生産者グループが建設する「くまもと型復興住宅」の普及に努めています。また、各グループから提供のあったモデルプラン等をまとめた「住まいの復興ガイドブック」の発行や、講習会や相談会を開催するなど、被災者の方々の住宅再建支援をしています。 また、「くまもと型復興住宅」モデル住宅を益城町テクノ仮設団地内に3棟建設し、自立再建の後押しをしています。 |
関連 ホームページ |
https://www.pref.kumamoto.jp/hpkiji/pub/List.aspx?c_id=3&class_set_id=1&class_id=6555 |
本件問合先 | 住宅課、建築課 |
096-333-2537 | |
kenchiku@pref.kumamoto.lg.jp |