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タイトル | 預金差押えの電子化~社会環境の変化に合わせた新たな取組み~ |
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施策・事業名称 | 預金差押えの電子化~社会環境の変化に合わせた新たな取組み~ |
都道府県名 | 三重県 |
分野 | 行財政改革 |
事業実施期間 | 平成27年6月1日~ |
施策のポイント |
預金の差押えについては、これまで差押書類を預金口座のある店舗へ、持参あるいは郵送で送達することによって1件ごとに行われており、それに係る事務量や郵送料の増大が課題となっていました。 そこで、差押に必要な情報を電子化し、対象金融機関の保有するシステムに取り込み機械的処理を行えるよう新たなしくみ(差押集中処理)を導入しました。これにより預金差押えを大量、一括、同時に行うことが可能となり、大幅な業務効率化が図られるとともに、差押執行率が向上し、これまで以上に税収を確保することができました。 |
内容 |
<現状や課題、設定した目標> ・県では県民の税負担の公平性とさらなる税収確保のため差押処分を積極的に行っており、県内8県税事務所が行う差押件数は平成27年で6,632件、そのうち預金差押は3,447件と全体の過半数を占めている状況です。 ・預金差押の手続きは、預金口座のある金融機関の店舗へ債権差押通知書を特殊郵便で送達するか、職員が臨店することで、1件ごとに差押手続きを行っています。 以上のとおり、現状においては差押に係る処理に多大な労力と費用を費やしており、その負担の軽減を図ることを目標に新たなしくみを構築することとしました。 <取組の検討プロセス、改善点等> (1)検討プロセス ・平成25年度から金融機関との協議を開始し、課題点や法律上の問題点を共有して、その整理を行ってきました。その後、双方のシステム改修やマニュアル・様式等を作成し平成27年3月より一部県税事務所で先行実施をはじめ、平成27年6月には全県税事務所において実施しました。 (2)検討するうえでの基本的な考え方 ・新たな事務作業の発生を最少限に抑え、全体として業務の効率化になること。 ・県の費用負担は行わないこと。 ・差押処分の効率化により、県民の税負担の公平性とさらなる税収確保が図られること。 <効果、成果> 【執行機関(県税)側】 ・郵送料(特殊郵便)の経費が削減でき、業務効率化を図ることができた。 ・差押執行率が向上し、税収未済額を圧縮できた。 ・1,000件を超える案件をタイミングを逃すことなく、集中差押ができた。 ・前例がなく、先進的な取組であったため、全国からの問い合わせも多く、続いて津市や機構が導入するなどの波及効果があった。 【金融機関側】 ・各店舗での事務が削減されるため、繁忙期でも円滑に業務を行えるようになった。 ・大量の案件をシステムで処理するため、人為的なミスがなくなり、行員の事務負担が軽減された。 <工夫した点や苦労した点> 従来の差押手法のままでは法に合致しなくなってしまうため、目線を変えて検討を行い「将来債権」として差し押さえする新たな手法を構築することで解決を図りました。 |
本件問合先 | 税収確保課 |
059-224-2131 | |
zeimu@pref.mie.jp |