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タイトル | 花粉がない!出ない!花粉症対策苗木の開発 ~全国で初めて、無花粉ヒノキを選抜しました~ |
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施策・事業名称 | 造林・林業種苗関係事業、特定林木育種事業、経常試験研究費(スギ・ヒノキ林の花粉削減研究) |
都道府県名 | 神奈川県 |
分野 |
環境 農林水産 |
内容 |
1 背景 神奈川県では、花粉の少ない、あるいは花粉が全く飛散しない花粉症対策苗木の安定生産に向け、研究開発や生産者への技術指導等を進めてきました。 例えば、平成16年には、花粉が全く飛散しないスギ(無花粉スギ)を太平洋側地域で初めて発見し、平成22年春には、本県で開催された全国植樹祭で、無花粉スギを683本植栽するなど、先進県として取組を牽引してきたところです。 こうした中で、新たな花粉症対策苗木により、さらなる発生源対策の推進を図るため、無花粉品種の実用化に向けて取り組んでいます。 2 取組内容 ヒノキについて、スギと近縁であることから、スギ同様に、無花粉の個体が存在する可能性がありました。 そこで、平成23~24年度に、神奈川県自然環境保全センター(厚木市七沢)において、県内のヒノキを調査し、4,074本の中から1本だけ、花粉が全く飛散しないヒノキ、いわゆる「無花粉ヒノキ」を全国で初めて発見しました。 現在、種苗法に基づく品種登録とあわせて、試験的なさし木による増殖に取り組んでおり、品種登録後(登録に要する期間は4~5年程度)の早期実用化を目指し、研究を進めています。 ~無花粉スギ・ヒノキとは~ ○無花粉スギ・ヒノキには、花粉を作る雄花はできるが、花粉が飛散しない形質(雄性不稔(ゆうせいふねん))と、雌花が正常な種子を形成できない形質(雌性不稔(しせいふねん))が加わる両性不稔のものがあります。 ○雄性不稔のみの性質を持ったものでは、雌花が受粉して正常な種子を形成できるので、種子による苗木を生産できます。 ○今回発見したヒノキは、雄花、雌花共に不稔(両性不稔)であり、花粉が飛散せず、種子も正常に形成しないので、種子を使った苗木を作れないため、さし木や接ぎ木により苗木を生産します。 |
本件問合先 | 神奈川県環境農政局緑政部森林再生課林業振興グループ |
045-210-4342 |