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タイトル | イエローカード/レッドカードの導入等による廃棄物監視・指導の強化 |
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施策・事業名称 | 廃棄物総合対策の推進 ・ 不法投棄等の早期発見・未然防止、不適正処理の是正の推進 |
都道府県名 | 三重県 |
分野 | 環境 |
事業実施期間 | 平成25年7月1日~ |
内容 |
<現状や課題、設定した目標> 紀南地域活性化局では近年産業廃棄物の監視・指導件数が急増し、平成22年度と比較すると3年間で約10倍に達した。また、H25年度版三重県版環境白書によれば、産業廃棄物の不適正処理事案は減少傾向にはあるものの、立ち入り件数は増加しており予断を許さない状況にある。現在、地域環境室が行う廃棄物指導の中心は行政指導であるため法的拘束力が無い。このため不適正処理事案を円滑に改善するためには、相手側が行政指導に従って自発的な改善へ導けるかどうかが重要な鍵である。この点を強化するため、行政指導の方法に改善を加えたものである。 <取組の検討プロセス、改善点等> 廃棄物の監視・指導においては指導を行う際には、口頭ではなく「指示書」という文書を発行するように方針が定められている。しかし、緊急性の低い軽微な事案については、口頭指導で済ませるケースもあり、このため認識のくい違いや記憶忘れ等が発生し適切な改善プロセスを阻害する恐れがあった。また、指示書による指導を行っても指導に従わないケースが発生していた。このため、環境室内でミーティングを重ねた結果、軽微な指導であっても文書化し、積極的に指示書を使用することとした。さらに事業者に対して内容の重要性を伝えるため『指示書』を重要度に応じて『白色』→『黄色』→『赤色』と段階的にカラー化することにより、一目で重要度が判別できるよう改善した。 <効果、成果> 【イエローカード発行成果】(7月~12月) ◆成果1: 1年以上放置された墓石の廃棄物(約139t)をイエローカード発行後3ヶ月で全量撤去・適正処理に導いた。 ◆成果2: 県外から不適正に持ち込まれた産業廃棄物が混合した土砂・木くず(総量約444t)をイエローカード発行後3ヶ月で全量撤去・適正処理に導いた。 ◆成果3: 文書のカラー化は業務量がほとんど増加しないうえに低予算で実行できる(予算額3万9,000円)。また視覚に訴えるため反応が大きく、効果的であった。 【文書指示の強化】 文書指導の強化により当環境室全体の成果にもつなげた。 ◆成果4: 指示書発行件数:白色11件、黄色5件。 ◆成果5: 本年年度指導した不適正処理事案の廃棄物撤去・適正処理量は5万9,730トン(東京スカイツリー約1.7基分の重量に相当) ◆成果6: 水質汚濁防止法等の他法令においても指示書を活用した結果、指導事項の早期是正につながった。 <工夫した点や苦労した点> 廃棄物の監視・指導において指示書のカラー化は前例が無く、今後検討すべき課題もあるが意欲と緊張感を持って真摯に対応した結果、一定の成果が得られた。 |
本件問合先 | 地域連携部 紀南地域活性化局 |
0597-89-6937 | |
kchiiki@pref.mie.jp |