本文へスキップします。

全国知事会

 メニュー

TOP先進政策バンク先進政策バンク詳細ページ

先進政策バンク詳細ページ

印刷

タイトル 尾鷲発!農を通して皆が繋がり、誰もが幸せになれる中山間地域づくり
施策・事業名称 尾鷲発!農を通して皆が繋がり、誰もが幸せになれる中山間地域づくり
都道府県名 三重県
分野 健康福祉
農林水産
商工・労働
施策のポイント 高齢化が進む地域には必ず存在する福祉(介護)施設と橋渡しを行い、障がい者の就労を支援する就労継続支援A型事業所や地域のお年寄りが生産した野菜の福祉施設での利用を進めた。障がい者の雇用を促進し、農業に取り組む地域のお年寄りは元気になり、福祉施設のお年寄りは慣れ親しんだ地域の食材を食べ続けることができる、誰もが幸せになれる地域づくりを推進した。また、食の地域内循環により、地域内での経済循環を促し、地域外に流出していたお金が地域で循環することで、中山間地域を持続可能な地域にすることを目指している。
内容 <現状や課題、設定した目標>
就労継続支援A型事業所は、スーパーや直売所、移動販売で農産物を販売しているが、安定した販路を確保できていない。地域で農業をするお年寄りは作付け品目が重なるため、売れ残りの発生により、生産者は意欲低下、消費者は欲しい品目がないという不満を感じていた。そこで、就労継続支援A型事業所が地域の生産者と共に、1.地元の福祉施設等への食材提供2.計画的な生産による直売所や移動販売の商品の充実3.地域農産物のブランド化と情報発信に取り組むことで、4.地域内循環の構築5.障がい者や高齢者の生きがいづくりを目標とした。

<取組の検討プロセス、改善点等>
1.地元の福祉施設等へ地域の食材の提供をすすめ、施設の方が地域の食材の消費者となることで、販路拡大、農福連携、地域内循環を図った。2.生産者に対し作付けと品目別の売上を聞き取り、普及員と共に作付け計画の作成や普及員の栽培指導による技術向上を図るなど地域で連携した生産を図っている。3.地域農産物の共通ロゴマークを作成し、商品のブランド化と商品に対する想いの共有を図った。さらに、収穫祭の開催を全面的に支援し、チラシやポスターを作成して開催前にPR活動を行った。

<効果、成果>
福祉施設等への食材提供を開始し、明確な売り先ができたことで収益改善に繋がり、生産者が安心して生産できるようになった。就労継続支援A型事業所においても、作業分解して障がい者の適性に応じた仕事を割り当てており、収益改善に繋がりつつある。また、普及員の栽培指導による技術向上、食材提供による販路拡大、地域への貢献や消費者との交流等により、生産意欲が向上した。今後、農産物の生産拡大を図るためには農地の面積拡大が必要であり、市と連携し農道整備、獣害柵の設置による農地再生計画を進めている。また、福祉施設や観光施設等の購買力を活用し、農の資源を活用した地域内循環の仕組みが進みつつある。

<工夫した点や苦労した点>
福祉施設への食材提供にはまとまった量が必要で、提供日や品目の情報共有の場として地域内に伝言板を設置することで、生産者同士が協力した積極的な出荷を図っている。
本件問合先 尾鷲農林水産事務所
0597-23-3498
onorin@pref.mie.jp