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タイトル | 緊急指令!25年使ったヘリコプターを1億円以上で売却せよ |
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施策・事業名称 | 緊急指令!25年使ったヘリコプターを1億円以上で売却せよ |
都道府県名 | 三重県 |
分野 | 防災・危機管理 |
事業実施期間 | 平成27年4月1日~平成29年12月21日 |
施策のポイント |
運行期間の長さ、国内に1機しか存在しない機体。そういった高額売却が難しい状況から当初の評価額の約3倍の額で売却できた大きな要因は、次の3つのポイントについて取り組んできたこと。 1つ目は、高額売却の為に国外に目を向け、海外の顧客ニーズの把握に努めるなど情報収集を行ってきたこと。 2つ目は、顧客ニーズに合致した、PR動画や説明資料を作成し営業活動を行い、情報発信を行ってきたこと。 3つ目は、約2年と半年の間売却に向けて売却の為の活動を継続して積み重ねてきたこと。 以上の3点が高額売却に結びつき、県財政に大きく貢献することが出来ました。 |
内容 |
<現状や課題、設定した目標> ヘリコプターは、一般的に7年で償却する資産と言われています。日本では国土交通省の耐空検査制度があり、17年程度は当初の性能を維持できるとされていますが、三重の機体はこれを大きく超える24年5か月を経過していました。 20年を超えるヘリコプターを安全に維持管理する為にそれなりの予算をかけて適切な整備を行ってきました。 しかし売却を決めた平成27年度当初、この時点で簡易評価を受けた機体の価格は6500万円。しかも国内需要はなく、国外への売却には装備された機材が軍事目的に転用される恐れがあるとされ、販売は極めて困難とされました。 そんななか、年々県財政は厳しくなってきている状況と、約25年間、愛と手間隙をかけて整備を行ってきたという自負が合わさり、機体を1億円以上で売却する事を目標にしました。 <取組の検討プロセス、改善点等> 「大空の航空隊」のメンバーは、既にWTOによる入札を通じて、海外市場の広さを知っていました。海外の需要に合わせれば、整備が行き届いた三重の機体は必ず売れる。しかも「高額で。」を合言葉に、先ずは情報収集に努め、加えて平成29年度に行う売却予告の情報を発信し続けました。 この結果、オーストラリア、アメリカ合衆国、カナダ、ニュージーランドに需要があることを知り、これらの国で求められているヘリコプターの用途を調べました。 情報源は、毎年夏から秋に実施している「ヘリポート見学会」。このイベントは主に県民を招いて実施していますが、平成27年度からは中古ヘリのバイヤーも招待し、 1.三重の機体は、整備が行き届き、まだまだ元気だよ 2.塩害はなく、エンジンも機体も錆ていないよ 3.装備品が充実していて、あらゆるミッションに対応できるよ という3要素をアピールし続けました。 この取り組みは予想以上に効果があり、機体更新の手続きが進むとともに、業者からの問い合わせや情報提供が相次ぎました。 さらに、ヘリコプター等の売却時に鑑定を行う業者に対し、機体管理の良さと予備部品のプレミアム価値を認めさせ、高額評価を得ることができました。ヘリバイヤーたちは、鑑定結果を見て機体の状況を判断する事が多く、鑑定士の情報はさらに価値を高めるためにはとても大切でした。 <効果、成果> 平成29年10月10日、5社が入札に参加し、その結果は1億8954万円。目標額を大幅に超える落札額を入札いただきました。その他の2社も1億5千万円前後の額を提示しており、三重の機体に対する評価は相当高くなっていたと思われます。 三重の取り組みは、それで終わりません。販売先が決まってからも、機体の防錆やエンジンの管理を怠らず、その様子はバイヤーを通じて次のオーナー様にも情報提供しました。その結果、購入されたアラスカ州の油田開発業者の社長は、ヘリの出荷前に航空隊基地へお越しいただき「管理の良さに感謝の気持ちを一言伝えたかった。それと、早くこいつに会いたかった」の一言を残して帰国されました。 <工夫した点や苦労した点> 高額売却のために三重県が取り組んだことは、 1.エンジン性能が失われていない事のアピール(啓発事業) 2.需要があれば高額入札を期待できる「海上油田開発」に適した機体であること(海上安全装備品を付属) 3.実施してきた整備やメンテナンスの内容については詳細な説明資料を準備して公開(整備面での高品質を説明) を3年間実践してきた事です。 加えて、売却機体の説明会では、不意のトラブルや運休の長期化を嫌う海上油田開発関係の会社を意識し、 1.もしもの時に対応できる充実した予備部品類の同時譲渡 2.時間管理で交換してきた部品類の管理状況を詳細に説明 を行い、説明会参加者が納得できる説明に尽力しました。例えば、24年6か月の整備記録をとりまとめた公開資料の作成は時間を要する作業でしたが、売却までの約2年半の月日をかけて、少しずつ準備を進めた地道な努力が必要でしたが、確実に成果を生んだと思います。 |
本件問合先 | 防災対策部 防災対策総務課 |
059-235-2555 | |
ja6703@pref.mie.jp |