平成26年05月 村岡嗣政山口県知事
このたび、山口県知事に就任しました村岡嗣政です。どうぞよろしくお願い申し上 げます。
私たちは今、大きな危機と数々の困難の時代に生きています。
国全体が人口減少に転じ、少子・高齢化が急速に進行するとともに、産業構造も大きく変化する中で、地域間、国際間の競争も激化するなど、我が国の社会経済を取り巻く状況は、一段と厳しくなっています。さらには、頻発する自然災害などで、くらしの安心・安全も脅かされています。
こうした厳しい状況に対して、今求められているのは、目の前に立ちはだかる多くの困難の壁を打ち破り、未来を拓く「突破力」であると思います。
【5つの政策の柱】
このため私は、県政推進の基本的事項として「5つの政策の柱」を掲げ、施策を推進することとしています。
その一つ目の柱は、「地域経済の活力を高めて山口県を元気にする」です。地域の活力源となる強い産業を創るため、本県産業戦略の司令塔である「産業戦略本部」の本部長に私自らが就き、戦略の指針である「やまぐち産業戦略推進計画」をさらに充実させ、スピード感をもって実行します。
二つ目の柱は、「未来を担う『人』を育てる」です。一人ひとりが輝かずして地域は輝かない。そういう思いで教育環境や子育て環境等の整備を進めてまいります。
三つ目は、互いの絆を大切にし、支え合う、そうした「底力のある地域を創る」です。少子高齢化、あるいは地域間競争の激化により、地域や集落の維持・活性化が大変厳しくなっています。そうした中にあっても、本県の将来を見据えて、各地域が発展できる基盤づくりを進めてまいります。
四つ目は、県民の皆様「一人ひとりのいのち、安心を守る」です。守るべきものをしっかりと守っていく、つまり、防災・減災、暮らしの安心安全の確保、医療・介護等を含めた安心の確保を図っていくという県民生活の基盤づくりが四つ目の柱です。
そして、これら四つの柱を着実に推進するためには、将来にわたって持続可能で強固な行財政構造を確立することが必要です。そのため、現場の声を県政にしっかりと反映させるとともに、効率的で健全な行財政基盤を創り上げるということを五つ目の柱に掲げています。
【ビジョンの策定】
私は、これら基本的事項について、山口県の目指すべき姿をしっかりと描いた上で進めていく必要があると考え、現在、県民の皆様の御意見も伺いながら、計画期間4年の中期的なビジョンの策定を進めているところであり、今後、このビジョンに基づいて施策を推進することとしています。
【終わりに】
私は、市町や県民の皆様と一丸となって多くの困難を乗り越え、皆様に「山口県に生まれてよかった」と心から思っていただける「活力みなぎる山口県」の実現を目指し、果敢にチャレンジしてまいります。