埋もれた歴史を発見!「発掘調査速報展2009」開催中

 いよいよ夏本番です。沖縄では照りつける太陽と青い海も魅力ですが、ひんやりとした地中にも新しい発見がいっぱいです。沖縄県立埋蔵文化財センター(西原町)では、「発掘調査速報展2009」を開催中です。通常、発掘調査の成果を知るには調査開始から出土品を整理し、報告書を刊行するまで数年を要します。当センターでは、前年度の発掘調査で得られた最新の成果をいち早く公開するため、出土遺物の展示や写真パネル等を掲示して沖縄の考古学について分かりやすく解説する速報展を開催しています。
 前年度は沖縄本島・離島を含む7地区の発掘調査と2地区の分布調査を実施しました。その中でも、那覇市首里の旧県立博物館跡地に存在する「中城御殿跡」は、明治以降に琉球王の世子の住まいとなっており、調査によって屋敷跡が良好な形で残されていることが確認され、耳盃を始めとする金属製品など貴重な遺物が出土しました。
 また、今年13年目を迎える基地内埋蔵文化財分布調査や沖縄本島・離島を取り囲む海を調査する沿岸地域遺跡分布調査、世界遺産である「首里城」の復元整備を目的とした「銭蔵跡」発掘調査など、歴史を刻む最新の情報が満載です。
 この速報展を機会に、多くの方々に当センターの発掘調査と沖縄県の埋蔵文化財について親しみを持ち、更に理解を深めていただけたらと願っています。皆様のご来場をお待ちしています。

お問い合わせ
沖縄県立埋蔵文化財センター
電話番号 098-835-8751
入場無料、八月二十三日(日曜日)まで開催
HP http://www.maizou-okinawa.gr.jp/

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首里城銭蔵跡の調査区遠景