会津・漆の芸術祭2011 ~東北へのエール~
会津の文化資源である「漆」をアートと歴史の視点から紹介する会津・漆の芸術祭。2年目を迎えた今年は、東日本大震災という困難に直面した中での開催となりました。
地震、津波、そして原子力発電所事故。自然災害とそれが発端となって起こった事故に今も福島県は苦しみ続けています。漆は数千年の間、人間が使い続けている天然の塗料であり、接着剤であり、人と自然とが共生してきた長い歴史の中で、象徴のような存在です。その漆をテーマとする芸術祭だからこそ、今考えなくてはならないメッセージ、そして福島・宮城・岩手への鎮魂と再生への祈りを伝えることができるのではないか。そして会津の地が、被災地へ届く応援の受皿となるため、会津・漆の芸術祭2011はサブテーマに「東北へのエール」を掲げて開催することとしました。
全国、海外から参加した作家は93組。現代美術のアーティスト、漆工芸家、日本画家、そして会津を拠点に活躍している地元の漆芸家や職人たち。それぞれが、自分たちならではの表現で形にした「東北へのエール」が会津若松市内24ヵ所、喜多方市内14ヵ所の展示会場に点在しています。
東北への応援の気持ちを込めて遠方から訪れる来場者、そして会津へ避難してきている人も作品を見にきています。多くの人が会津・漆の芸術祭2011を通して「東北へのエール」を共有しています。
会期中には作家の皆さんが参加し、文化やアートからの復興を会場の皆さんと一緒に考えるトークイベントやシンポジウムも開催します。また、制作を体験できるワークショップでは、表現することが心の奥の感情や願いを引き出してくれることを実感できるはずです。
「東北へのエール」にあふれた作品の数々を是非お楽しみください。
【お問合せ】
会津・漆の芸術祭事務局(福島県立博物館内)
電話番号0242-28-6067
会津・漆の芸術祭 HP
http://www.aizu-artfest.gr.fks.ed.jp/
アンティエ・グメルス「333 PRAYERS・333 の祈り」(展示会場:喜多方市 小原酒蔵)
はと「起き上がる!東北こぼしさん~小さな桃源郷・うるしのこぼし村~」
(展示会場:会津若松市 b-prese)