鳥獣被害対策プロジェクト展開中
山口県における鳥獣による農林業被害の発生状況は、近年増加傾向にあり、経済的な損失だけではなく、地域全体の活力を失わせかねない極めて深刻な状況となっています。
このため、昨年度、県庁内にプロジェクトチームを設置し、今年度から被害減少目標を設定して、総合的な鳥獣被害防止対策に取り組んでいます。
具体的な取組として、減少傾向にある狩猟者を増やすため、狩猟免許試験回数の増加(年3回→5回)や、免許取得経費の助成制度創設などを実施してきた結果、狩猟免許合格者数は前年の約3倍に増加しました。
また、最も被害の多いイノシシ対策として、200基の箱わなを県内3ヵ所に集中的に設置し、徹底的な捕獲を実施しています。箱わなの集中設置は、これまでに例のない取組であることから、今後、成果を検証し、来年度以降の対策につなげていきたいと考えています。
さらに、県農林総合技術センターが開発した新型囲いわなシステムを導入し、シカの捕獲にも取り組んでいます。このシステムは、携帯電話のメール機能を活用して、わなに進入したシカの数を把握し、遠隔操作でゲートを閉鎖するというもので、一度に複数の捕獲ができるシステムとなっています。
こうした被害防止対策とともに、捕獲したイノシシやシカの肉を有効活用するため、プロの料理人による試食会を開催しました。この試食会でプロの料理人が開発したレシピは、 まるごと!やまぐち.netで情報提供しています。
このほかにも、集落ぐるみの鳥獣被害防止活動をリードする人材の養成など、農家の皆様に安心して営農活動に取り組んでいただける地域づくりを進めています。
お問合せ
山口県農林水産部農林水産政策課
電話番号 083-933-3323
HP http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a17100/index/
まるごと! やまぐち.net HP
http://www.marugoto-y.net/
イノシシ徹底捕獲研修会の様子