残雪の秋田に春を告げる「由利本荘ひな街道」
雪国秋田に春を招くひな巡りイベント「由利本荘ひな街道」が開催中です。
江戸時代、本荘藩、矢島藩、亀田藩の三つの小藩が置かれていた由利本荘市。市の中心を流れる子吉川の河口はかつて北前船が寄港する河口港として栄え、近くは酒田、遠くは上方とも交易していたことから、様々な人と物資が行き交っていました。そのため藩主ゆかりのお雛様や当時の武家、商家に伝えられた享保雛、古今雛、芥子雛などが今も数多く残っています。そんな歴史のあるお雛様と、市井の人々が大切に愛でてきたお雛様などを展示・公開しています。
本荘藩第11代藩主の娘、賀子様の御結婚の際にお祝いとして送られた古今雛は平成10年に御子孫の方から永泉寺に寄贈され雛の里帰りとなったもので、2組の内裏雛と五人囃子を含め、37体の人形と200余りの雛道具が残されております[展示:本荘郷土資料館]。また「猩猩」という赤い顔が珍しい人形2体が含まれている雛は、亀田藩第6代藩主岩城隆恕が、娘の於豊様の誕生を祝って江戸から持参したものと言われております[展示:亀田城佐藤八十八美術館]。ほかにも酒造店を営んでいた旧家で主屋が国の登録有形文化財となっている大井家に伝わる享保雛[展示:大井家]など見どころが満載です。
2月8日から4月7日の展示期間中は各種イベントが開催されるほか、ローカル鉄道「由利高原鉄道」がひなまつり仕様に飾られた"おひなっこ列車"を運行したり、市内のレストランなどで由利本荘市産のとり(比内地鶏)、べこ(秋田由利牛)、ぶた(鳥海ポーク)を使った"とり・べこ・ぶたのひなメニュー"が提供されるなど、ひなまつり一色でお迎えします。
お問合せ
秋田県由利地域振興局総務企画部地域企画課
電話番号0184-22-5432