岐阜県の森林づくりを紹介します。

 県土の8割を豊かな森林資源が占める本県では、「伐って、利用する」という林業活動を重視した「生きた森林づくり」と、「守って、活かす」という環境を重視した「恵みの森林づくり」の2本柱で森林・林業施策を展開しています。

生きた森林づくり

 まず、「生きた森林づくり」としては、郡上市に誘致をした大手製材会社の「A材」(直材)を使った大型木材加工施設の整備を支援します。また、これまで十分に活用されてこなかった「C材」(小径木)・「D材」(根元材、端材)をペレットなど木質バイオマス発電の燃料に利用していくため、木質バイオマス発電施設の整備に対する助成も行います。中津川市では既に、「B材」(曲がり材)を材料とする大手合板製造会社の工場も本格稼働していることから、これにより、念願の木材を1本まるごと無駄なく活用できる体制が整うことになります。

恵みの森林づくり

 「恵みの森林づくり」としては、既存の林業では採算が合わず放置されている里山林について、その再生手法を確立し、全県へ展開を図るためのモデル林を、平成28年度までに5ヵ所指定し、整備を進めます。
 また、昨年の「ぎふ清流国体・ぎふ清流大会」の開催を通じて、本県のアイデンティティ、魅力として一層理解が深まった「清流」、そして、その源である水源地域の乱開発を防ぐため、同地域内の土地取引行為に係わる事前届出を義務付け、届出をしなかったり、虚偽の届出をした場合に50,000円以下の過料を科す「岐阜県水源地域保全条例」を制定します。

全国育樹祭~その生みの親は岐阜県~

 さらに、昭和52年から始まった「全国育樹祭」の平成27年の誘致を目指し、準備を進めます。これは、皇太子同妃両殿下による御手入れ(全国植樹祭において天皇皇后両陛下の御手植え・御手播きにより成長した木の枝打ち等)や参加者による育樹活動等を行うものです。
 この全国育樹祭は、昭和51年に天皇皇后両陛下が皇太子・皇太子妃当時に御来県された際、昭和32年に昭和天皇・香淳皇后が御手植えになった樹木の御手入れの様子を旧谷汲村(現在の揖斐川町)で御覧になられたことが、開催のきっかけになったと言われています。言わば本県が発祥の地とも言うべき当行事を開催するという、長年の宿願を果たしたいと思います。

最後に

 こうした取組を通じて、地域の主要産業の一つである林業の競争力を高めると同時に、本県の誇る「清流」環境を守り、その魅力を発信し、後世に伝えていきます。


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