伝統的工芸品の新たな可能性を求めて~現代の生活様式に合った新たな商品開発~
鹿児島県には、経済産業大臣が指定した国指定伝統的工芸品が3品目あります。1300年の歴史を持ち、独特の泥染めと世界一緻密な絣が美しい「本場大島紬」。隠し仏壇としてその技法が確立され、現在では豪華さと堅牢さをあわせもつ仏壇として定評がある「川辺仏壇」。そして、秀吉の朝鮮出兵に同行した薩摩藩主・島津義弘が陶工を伴い帰国したことで始まり、白薩摩と黒薩摩に代表される「薩摩焼」。
どれも本県が誇る素晴らしい伝統的工芸品ですが、時代の変化とともに生産量が減少し、後継者の育成など様々な課題が山積しています。
このような状況を打破する一つの試みとして、県や関係団体などが一体となり、女性をターゲットとしたテーブルウェア関連商品の開発に取り組んでいます。薩摩焼は機能的な食器として、本場大島紬はランチョンマットやランプシェードとして、川辺仏壇は仏壇を製造する際の彫金の技術を生かした箸置きやナプキンリングとして形を変え、テーブルウェアという新たなステージでの販路開拓を目指しています。
今年2月に東京ドームで開催されたテーブルウェアフェスティバルに出展した際は、鹿児島県の伝統的工芸品がコラボレートしたテーブルウェアとして消費者の方に大きな反響があったほか、全国放送のテレビ局からも取材を受けるなど、新たな取組として注目されました。
ほかにも、若手の伝統的工芸品生産者と木工や磁器などのクラフト作家、デザイナーや流通関係者によるプロジェクトチームを立ち上げ、主に若者をターゲットとしたハイセンスな生活雑貨の開発などに取り組む「MIGOTEプロジェクト」にも取り組んでいます。
本県では、今後も、時代のニーズに対応した伝統的工芸品の開発に取り組んでいくこととしています。
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鹿児島県かごしまPR課
電話番号099-286-3050